2024年6月15日

【令和6年・鑑賞記録】 チョ・ソンジン ピアノ・リサイタル

名古屋と東京の2公演のチケットを購入していましたが、名古屋には行けなかったので先日サントリーホールの公演を聞きに行ってきました。




ちなみに、ちょうど帰省している時に鳥取の倉吉市でもコンサートがあったようです。知らなかった!知ってたら行けたのにと思うと残念でたまりません(たぶんチケット完売じゃなかったと思う……)。


オケとの共演のときでもちょっとお客さんの層が女性率高めだなと感じていましたが、今回はソロだからか、すごかった……。


それはともかく、演奏はもう神がかっていて何も言葉がありません。帰ってから~次の日にかけてXで検索したら、やはり皆さんも同様の反応が多かったです。


もうとにかく圧巻で、帰りの電車の中でも家に帰ってからもポーッとして意識を持っていかれてしまったかのように、ほかのピアニストとは別次元の演奏でした。


前半のラベルもとても美しい音色で情感溢れる演奏でしたが、後半のリストの「巡礼の年」は指、どうなっているの??というぐらいの超絶技巧、かつとにかくすごい集中力。そして「巡礼の年」最後の章の「ダンテを読んで」は弾き切った!という様子で、果てた感じで終わり、観客も総立ちでした。こんなにすごいコンサートは見たことがないというくらいの、スタンディングオベーションと拍手の嵐でした(ただし、、、ちょっとばかし、本当に彼のピアノのファンかどうかは疑問でしたが、その点は仕方ないのかなと思う面も)。


個人的なチョ・ソンジンのイメージは、精巧精密な時計を作る職人のようなイメージです。感情に流されず淡々と音を作り出していく感じですが、内に蒼い炎の情熱をたぎらせているけどそれを秘めているような。それが本人の立ち居振る舞いなどの様子もそうだけど、ピアノの音にも表れていてピアノの音が本当に美しいです。生で聞けて、本当に感動しました。


アンコールはシューマンの美しい「トロイメライ」とショパンの勇ましい「英雄ポロネーズ」。日本ツアーの千秋楽だったようですし、最後の最後で弾いた英雄ポロネーズが、音も本人の様子も一番心から楽しんで自由に好きなように弾いている感じがしました。


1つ、ちょっとイラついたのがですね…私の隣のご夫婦です。隣の奥様はもしかしたらピアノの先生かもしれません。膝の上でときどきピアノを弾く様子をしてましたし。まず香水がきつかった……。ふんわり香るほどのものでしたが、3時間近く隣に座っているのはきつかったです。そして、とにかく揺れるんですっ!横目に揺れている姿が見えて本当にイライラしました。ほぼ最初から最後まで揺れていて、後半はその隣にいた旦那さんも少し揺れてるように見えました。後ろの方もかなり気になったのではないでしょうか。


それにしても、やっぱりソロリサイタルのほうが断然良かったです。本当に行って良かったと思いました。また次のソロリサイタルも楽しみです。


今度は11月、バイエルン放送交響楽団との共演がありますが、とにかく高いし、サントリーホールではブラームスでこちらは即完売。川崎ではベートーベンを弾くようでしたが、こちらもバイエルン放送交響楽団が弾く曲もブルックナーだったのでいまいち興味が持てず、どうしようかなと思っている間に完売してしまいました。


バイエルン放送交響楽団はトップレベルのオーケストラなので、そちらの人気が高いのも即完売の理由だとは思いますが。


またチョ・ソンジンの次回のソロリサイタルに行けたらいいかな。


コンサート会場で頂いたチラシを見ていたら、ブーニンのコンサートがあるのを知ったので検索したら、こちらももう完売していました。知り合いが生ブーニンを聞いてすごく感激していたので行きたいなと思っていたのでとっても残念です。


スペインのピアニスト、マルティン・ガルシアガルシアも来日してソロリサイタルがあるようですが、こちらは母の命日がコンサートの日で、今年は13回忌でこの前後に法事があるので実家にいる可能性が高く、こちらも断念。こちらはまだ完売していないので、もしかしたらギリギリになって東京にいて席が空いているようだったら行けたらいいな。


そんな感じで、水曜日の夜は異次元の演奏を聴けて感激を通り越して無になったと言っても過言ではないほどの夜でした。

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