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2025年1月4日

【読了(12月)】カラマーゾフの兄弟2

12月に「カラマーゾフの兄弟」の2巻目を読了しました。


ゾシマの言葉にしたがって、アリョーシャは父の家に出かける。父と長男ミーチャとの確執は、激しさを増していくようだ。イリューシャとの出会い、スネギリョフ大尉の家で目にしたものなど、アリョーシャの心はさまざまに揺れ動き、イワンの「大審問官」で究極の衝撃を受ける。(AmazonHPより)

年末年始はKindle Unlimitedで読書関連の本をいろいろ読んだのですが、その中に必ず「カラマーゾフの兄弟」を若い時に読んだけど挫折したという文言があり、タイムリーな話題でした。


私も若い頃に読んでいたら挫折していたかもしれませんが、今読むと挫折するどころかこんなに学びの多い文学があるものかと思っています。


先日、NHKの「100分で名著」のプロデューサーの方が書かれた「『名著』の読み方」という本を読んでいたら、主人公の一人であるアリョーシャの師・ゾシマ長老の生涯が語られる「ロシアの修道僧」という章で挫折する人が多いとの話がありました。


とある研究者の方いわく、そこは「ゾシマ越え」と呼ばれる難所でそこを越えると「一気に視界が開ける」のだとか。


その章はちょうど2巻にあって、私は結構その部分、好きだったので全然問題なく読めました。


三島由紀夫の「奔馬」にも似たような部分があって、そっちは読むとうとうとと眠くなりましたが、「ロシアの修道僧」はそれ自体がなかなかの物語でとても興味深い章だと思いました。


あと2巻ですが、4巻はすごく分厚いのでまだまだ先は長いです。


さて、令和6年に読了した本は42冊でした。実際にはブログに記載していない本(Kindle Unlimitedで読んだものなど)がいくつかあるので42冊+αといったところです。


今年は読めた冊数は少ないですが、やっぱり三島由紀夫の「豊饒の海」を完走できたことが大きかったです。


カラマーゾフの兄弟にも挑戦できたのも良かった。


今年もお正月にすでに何冊か読み終えたので、順次ブログに記録できたらなと思います。


今年は目標50冊ぐらいかな🐼

2024年12月18日

久々に夢中で読んでいる本(今読んでいるドストエフスキー以外で)

やっぱり家で仕事するっていいですね。


出勤をしているとたまにはいいかなとは思いますが、集中力が切れたときに無理に仕事を続けるのが辛いです。


家だとちょっと寝転がってノビをしたりその分夜頑張ったり、自分の時間を自分の好きなように……というよりは体調に合わせて働けるのが私には合っています。


さて、『カラマーゾフの兄弟』の2巻も後書きを含め残り50ページとなりました。まだまだ先は長いですがとにかく深遠で、深く深く考えさせられる小説です。


相変わらず表現下手でもっと上手く感想が書けたら……と思うのですが、ひとまずそんな感じです……。


そのカラマーゾフの兄弟とは別に、積ん読になっている本がたくさんあるのについついKindle Unlimitedのサイトを徘徊して面白そうなタイトルの簡単に読めそうな本を片っ端から読んでは、「むぅぅー、つまらん」と入れ替える(借りれる上限が20冊までなので)ここ数日でしたが、ついに!夢中で読める本を見つけました。



著者はライフネット生命を立ち上げた方らしいです。他の著書を検索していたら、何かでお顔を拝見したことがあるので著名な方のようです。


今ぱっと思い出しましたが、雑誌日経ウーマンでインタビューされていたような……脳卒中になられてリハビリの末、アジア太平洋大学の学長に復帰された云々という記事を見た気がします。


それはともかく、とにかく難しそうな本がたくさん紹介されています。私の一生のうちでたぶん読む機会がないだろうなという感じの本ばかり。


でもそれだからいいんです。各本のエッセンスがすごく簡潔に書かれていて、経営者の方というのはこういう本をたくさん読まれて勉強されたり教養を見つけられるのだなぁと想像するだけでなんだか楽しい。


しかも、こういう本を読んで成功されたんだなと思うのが楽しいというより、むしろこういう本を読んでしんどい時、大変な時を乗り越えてこられたのだなと思うのが私自身は好きな気がします。Mですね(笑)。


ほかにもKindle Unlimitedで読める本がありました。こちらも面白そう。



ちょこちょこ読んでいきたいです。


話は変わり……で、ギャグではないのですが先日からチョコをもらうことが多かったので、仕事したり読書したりしながらモグモグしています。


ちなみにこの間まで、仕事でチョコレートのことを調べていたのです(笑)。引き寄せたかしら😁


オレンジのはブラジルのチョコレート。バナナとココナッツ入りです。次の黒いほうに比べると繊細さには欠けますが、自然な感じがしておいしいです。



こちら↓はドイツから一時帰国した友人のドイツ人BFがお土産にくれたものです。スイスのチョコレート(だったかな)らしいのですが、3つの国のカカオでそれぞれ含有量も違い、味の違いが楽しめました。トリニダードとブラジルとマダガスカルのカカオです。



先日チョコレートについて調べていたときに、おいしいカカオは砂糖が入っていなくてもおいしいと書いてあって食べてみたいな~と思っていたのですが、こちらの厳選されたカカオも甘みはあるものの、カカオの酸味が感じられてとっても美味しかったです。


ちなみにこのチョコレートではブラジルのカカオが使われていますが、ブラジルはカカオがたくさん獲れるのですが精製の技術が高くなく、あまりおいしいチョコレートが作れないそうです。それでも最近はだんだんおいしくなってきたそうで、今回おみやげで頂いたチョコレートもその1つだそう。


美味しいカカオは大体ヨーロッパ方面に行っちゃうのでしょうね……。


こちらはもったいなくてちびちび食べていましたが、とうとうなくなってしまいました😂昨日頂いたブラジルのほうはまだ残っているので、こちらもちびちびと……って今日2枚食べてしまいました……。


ではまた!

2024年12月15日

来年の読書についてのあれこれ

来年の読書についてあれこれ考えています。


『カラマーゾフの兄弟』でドストエフスキーに嵌まってきたので、引き続きドストエフスキー文学を読んだり、日本の文学もちょびちょびと読み進めていこうと思っています。


今日また本屋さんに行ったらこの本が面白そうでした。




買おうかなと思ったのですが、まだ積ん読本がたくさんあるのでひとまずここに記録として残しておきます。と言いつつ近々買ってしまうかもしれませんが……。


パラパラと立ち読みをしたら結構面白そうでした。リンク先のアマゾンの本の紹介を読んでみてください。結構面白そうではありませんか??


うぅ、見ていたら欲しくなってきた。。。


ちなみに私の好きな夏目漱石は「血反吐を吐いても書き続ける作家たち」として【病気】パートに入れられていました🤣


ただ、最後の各文豪のおすすめ作品がやはり有名作品ばっかりで納得いかず(笑)。


例えば夏目漱石だったら、「こころ」と「吾輩は猫である」だったかな。


そしてもう1人好きな作家の遠藤周作はもちろん「沈黙」と晩年作の「深い河」。正直「深い河」は全然良いと思えなかったし、昔の作品でもっともっと深淵な作品があるのに、、、と思ってしまいました。


有名どころは皆作品名ぐらいは知っているんだから、どうせならあまり知られていない名作を紹介してほしかったです。



あと、来年は内田康夫の「浅見光彦シリーズ」を読んでその舞台となった所を旅したいと思っています(笑)。


父親が内田康夫が好きで本をたくさん持っているのですが、父曰く内田康夫は知的だからいいとか。


確かに浅見光彦シリーズはその土地の歴史や風俗やらを交えながら話が進んでいくので見ていてとても勉強になります。そしてそれに絡んだ悲しい過去による殺人事件が起きる、、、というのがお決まりです。


父に連絡したら家に40冊ほどあるということだったので、帰省したときに東京に持ってこようと思っています。


それを読んで来年中に全部は行けないと思うけど、いろいろと旅の計画を立てようと思っています。


ちなみにここしばらくTVerでいろいろなサスペンスがやっていて、昨日は「ながら」ですが3本連続で見てしまいました。


1本目が内田康夫サスペンス「浅見光彦」で舞台は青森の十和田湖・青森・恐山、2本目は西村京太郎サスペンス「十津川警部」で福井の東尋坊、3本目は最近の新シリーズで令和サスペンス劇場「旅人検視官 道場修作」鹿児島指宿。


青森と東尋坊は行ったことがありますが、指宿は行きたいと思ってまだ行けていない場所なので行きたくなってウズウズしてしまいました。


まあそれより何よりひとまず積ん読を少し減らさねば。。。


という感じです。

【令和6年・読書記録】9~11月に読んだ本(8冊)

だいぶサボっていた読了記録。自分のためにもちゃんと再開します。


10月、11月の個々の読了記録を書く時間的・気力的余裕がないので、今回はまとめて書きます。


12月からはまたしっかり書こう~。


【9月読了】




三島由紀夫の大作を完走できたのが個人的には嬉しかったです。

少し仕事が落ち着いてきて、仕事以外に溜まっているやらなければいけないことも少しずつ着実に進めているので、溜まってきた積ん読本も次々と読んでいこうと思います。


ここ2か月くらい、忙しかったり頭が疲れていてなかなか家でゆっくり本を読めませんでしたが、Kindle Unlimitedの本はパラパラっと読んでいます。


数ヵ月前から突然Kindle Unlimitedのニュースレターが毎月届くようになり、いろいろな本が紹介されていて届くのが毎月の楽しみになっています。


ざっと読んだ本が多いですが、また12月の読了記録として特に印象に残ったものを記録したいと思います。


では。

2024年11月19日

最近の読書と購入本

昨日で雑誌の仕事が終わり(今年最後)ひとまず出勤が終わったので、今日は在宅で別の仕事をしています。


また今週中にムック本が1本と12月頭にも1本出るそうなので、また今週後半か来週頭から2~3週間出勤です。


今回の出勤では作業できる校正者の方が増えたようなので、早く帰れる日が多くて楽でした。早く帰れれば疲れも少なく心身ともに余裕を持って仕事できる気がします。


うーん、それでもやっぱりどんなに忙しくても家で仕事をしたほうがのびのびできますね。


携わっている雑誌の発売日が来年から変わり2冊同時並行になったので、出勤は3か月に1回になり助かります。その分収入は減るかもしれませんが……😑


でもその雑誌の仕事があるために書籍の校正を諦めざるをえなかったということが何度もあったので、その分書籍の校正でカバーできたらいいなと思います。


雑誌の校正も嫌いではないし、すごく勉強になっているので引き続き来年もがんばりたいです。


さて話は変わり、最近の読書はどうなっているかというと、、、


通勤中に『カラマーゾフの兄弟』の第1巻を読み終え、数日前から第2巻に突入しました。


最初のほうは少しストーリーが冗長的な感じなのとロシア文学に慣れていないせいもあって、面白さが感じられませんでしたが、第1巻の半分くらいからだんだんと面白くなってきて、第2巻では次の展開が待ち遠しくなっています。


私が読んでいるのは光文社の新訳のものですが、4巻はものすごく分厚くて700ページもあります。これは分厚すぎて通勤のときに読むのが大変そうです。きっとまだまだ先のことになりますが。


そして、次に最近買った本です。


仕事で調べ物をしているときに知って、すごく独特な文章を書く人だと思って購入したのがこちらの本。


フードエッセイスト、フードディレクターとして活躍されている平野紗季子さんという方のエッセイです。


仕事でこの方のウェブ記事を読んだときに、単語の組み合わせが独特でほぉと思い気になって調べたら最近新しいエッセイが出たと知って購入してみました。どちらかというと芸術家っぽい感じかもしれません。


結構好き嫌いが分かれるタイプの文章かもしれませんが、いつもとは違う感じの本で読むのが楽しみです。


もう1冊も、仕事中に見つけたもの。


また「本を書く」系の本です。


この手の本が気になってよく読みますが、本を書きたいからではなく、校正するときに書き手の人の意図みたいなものをもう少し理解できれば校正に役立つなと思ってこういう本をよく手にとるんだなと最近気づきました。


次に『カラマーゾフの兄弟』関連です。




私が読んでいる光文社の訳をされた方が解説しているのでわかりやすいです。


名作だとこのNHKの「100分de名著」は、大学で文学の講義を受けているみたいに内容をより深く理解したり違った視点を知ることができたりしてとてもありがたいです。




同じ訳者の方のこれもすごく気になります。kindle unlimitedで読めるみたいなので読んでみようと思います。紙の本が読みやすいかな……。



年末に向けて慌ただしくなるかもしれませんが、ちょこちょこと読んでいきたいと思います。


2024年9月22日

【読了】1秒でも長く「頭」を使いたい 翻訳者のための超時短パソコンスキル大全

少し前に買って、気になる部分だけ辞書を引くように読めばいいやと思っていた本です。


昨夜は眠いのになかなか寝付けなくて。あまりにも寝れなくてスマホも見飽きてしまったので、この本でもざっと読むかと思って手にとりました。



効率化を極め、もっと正確に、もっとうまく訳す!

CHAPTER 01 パソコンをどう使うか
CHAPTER 02 ハードウェアをどう選ぶか
CHAPTER 03 Windowsをどう使うか
CHAPTER 04 Office をどう使うか
CHAPTER 05 Wordをどう使うか
CHAPTER 06 Excelをどう使うか
CHAPTER 07 テキストファイルとテキストエディター
CHAPTER 08 翻訳支援ツールをどう使うか
CHAPTER 09 翻訳メモリーツールの概要
CHAPTER 10 Tradosをどう使うか
CHAPTER 11 memoQ をどう使うか
CHAPTER 12 その他の翻訳メモリーツール
CHAPTER 13 辞書の話
CHAPTER 14 翻訳者にとっての辞書環境 
Amazonより) 

すごく分厚い本で、基本的には翻訳のときに必要なパソコン知識が説明されている感じなので、全部読むというより斜め読み。


私が携わっていた翻訳は取材インタビューをテキストに起こしたものの翻訳、それに関係する資料の翻訳が主だったので、翻訳支援ツールを使ったことがありませんでした。


当時はTradosぐらいしか知らなくて、一度memoQを使った案件の仕事をしましたが、使い方がよくわからなかったです……(爆)。


今、有名なフェローアカデミーという翻訳スクールの財務文書の翻訳チェッカー講座というのを受講していて、チェッカーでもある程度翻訳支援ツールの使い方を知っておく必要があるなと感じていたので、この本のChapter8以降は、初心者の私にはちょうどよい説明になりました。


今度、フェローアカデミーで「翻訳支援ツール「Phrase」基本操作講習」があり、Phase(旧Memsource)の使い方が学べるようなので早速申し込みました。


ちなみに財務翻訳のチェッカーでは数字のチェックがとっても重要なので、より慎重に1文字1文字見る癖をつけるトレーニングになってすごくいいです。


財務チェッカーの仕事は校正の仕事が暇な4~5月が一番忙しいようなので、ちょうどいいと思って受けたのですが自分にも合っているように思いました。


ちょこちょこと求人を見かけるので、10月初旬にもう1回講座が終わったらトライアルに挑戦してみようと思っています。


……この本の紹介ではなくなりましたが、翻訳者に必要なパソコンスキルの基本がわかりやすくまとめられているので、翻訳者を目指している方、翻訳者初心者さんなどならこの本を持っておき、さらに詳しい説明が必要なときにはこの本を参考に、ほかの本やネットで調べるとよいのかなと思いました。

2024年9月9日

【読了】地上に星座をつくる

友人から借りた本を読了しました。



北極海でシロクマと出会い、沖縄で漂着クジラの亡骸に手を合わせ、シベリアで流氷の誕生を見つめ、ユーコン川をカヌーで下りアラスカへ。富士山に海抜0メートルから登り、知床でヒグマと一夜を過ごし、ペルー、チベット、パリ、サハリン、ベトナム、カナダ、オーストラリア、能登、国東、白老、鹿児島、宮古島。カメラを携え未知の世界と出会い続ける7年間の旅の軌跡。 
かけがえのない日々の経験が、まだ見ぬ新しい星座を次々に浮かび上がらせてくれることを信じて、 ただ歩き続けていくだけだ。ぼくは未だ、旅の途上にいる。――あとがきより (Amazonより)


この本のとあるエピソードに私の知り合いが出てくるのですが、私はまだ読んだことがありませんでした。


それを友人に言ったら、著者の石川さんの写真や文章のファンでこの本を持っているというので貸してくれました。


著者の石川さんは高校生のときからインドやベトナムなど、さまざまなところへ旅をされてきた写真家の方です。


この本でも、さまざまなところへ赴いて写真を撮ったりたくさんの経験をしてきたエピソードが淡々とした語りで綴られていました。


一度石川さんのインスタライブを聴いたことがあるのですが、この本の語り口のままの素朴で泰然自若とした雰囲気をお持ちの方でした。


どこにこんなにたくさんの土地へ旅し過酷な登山や経験をするパワーが秘められているのだろうと思うくらいでしたが、きっと静かな青い炎が石川さんの内側にはメラメラと燃えているのだなと思いました。


「新潮」に掲載されたエッセイをまとめた本のようで、1つ1つのエピソードの長さがちょうどよくテンポよく読めます。


ちなみに私の知り合いが出てくるエピソードでは、言葉でこんなふうに適確に説明できるなんてすごいなと思うくらい、彼の雰囲気そのままが描写されていて驚きでした。


過酷な経験が綴られた文章も多かったのに、全体的になんだかほんわかした読了感で爽やさのある本でした。

2024年9月7日

【読了】スマホはどこまで脳を壊すか

先日本屋さんで購入したこちらの本。

とても読みやすく、すぐ読めました。


【「脳トレ」の川島研究室が緊急提言】
スマホに依存しすぎると思考の中枢「前頭前野」がやられる!

「ものを考えられない」
「何かに集中することができない」

スマホ依存を放置した先に待つのは、認知症予備軍の人たちであふれる社会か!?
スマホを常用し、脳に“ラク”をさせていると、成長期の子どもなら脳発達が大きく損なわれ、成人なら不安・抑うつ傾向が高くなることが明らかに。
最新研究で見えてきた衝撃の未来。(Amazonより) 


さまざまな研究データの結果を紹介しながら、スマホの危険性について警鐘を鳴らしている本でした。


特に子どもの学力とスマホの使用にはかなりの相関関係があるようで、スマホの使用によって子どもの脳の発達がかなりの割合で阻害されていることが分かっているようです。


スマホによって集中力が下がったり睡眠時間が減って、間接的に学力や成績に影響が及ぶだけでなく、スマホが脳の発達にダイレクトに影響を及ぼしているというのは衝撃でした。


実際に脳のMRI画像を見てみると、発達が阻害されているのがよく分かります。


発達していない部分は黒くなっているので、スマホを使っていない子どもの脳と比べると違いは明らかでした。


子どもはまだ発達段階なので、スマホの使用をやめたり時間を短くすれば学力・成績も元に戻ったりあがったりするようですが、「スマホ依存」という言葉があるとおり、大人ですらなかなかやめられないのに子どもならなおさらです。


大人も60歳ぐらいまでは脳細胞が成長することが分かっているらしいので、子どもだけの問題ではないようです。


特に興味深かったのは、辞書の話。


私はこのブログでもよく「紙の辞書でちゃんと調べるほうが絶対によい」と言っています(と言いつつ先日電子辞書もいいというブログを書きましたが……)。


で、ですね、このデータもありました。


驚いたことに、スマホ(ネット)で単語を調べると、認知・実行機能や情動・動機づけ機能を司っている前頭前野の活動が何もしていないときとほぼ同じなのです。


ところが紙の辞書で調べたときは活発に活動しているのがグラフで見ると一目瞭然です。


校正のときもかなり辞書は使うので、やっぱりなるべく紙の辞書でちゃんと調べるようにしようと思いました。



これからは脳細胞の老化対策も必要ですね……。いろいろ忙しい(笑)。


ということで、ネットもスマホもできるだけ必要最低限の使用に留めるよういろいろ工夫をしてみようと思います。



お盆はずっと仕事だったので、今少し仕事が落ち着いていてお盆休み気分です。


一昨日、目次と索引のチェックだけの仕事を頂いたのでそれを週末にやって、来週あたりからまた出勤の仕事が始まります。


もう1冊ぐらい週末中の本を読めればいいな。


2024年9月1日

【令和6年・読書記録】8月に読んだ本(6冊)

8月中に読み終わった本です。











(令和6年年始からの合計33冊)



仕事が少し落ち着いたので、いろいろと後回しにしてきたことに着手しはじめています。


とある本の打ち込みを頼まれてずっと預かりっぱなしだったものをスキャンし、本格的に取り組み始めました。昔の手書きのものなのですが、旧字旧仮名遣いがあり勉強にもなります。


あとは、仕事のマニュアルだったり校正の技術を学ぶために受けた講座の資料だったりギターの楽譜類だったり、いろいろと紙類が多くなってきたので、昨日本屋に行ったついでに100均に行ってファイル類を買ってきてファイリングしました。


だいぶスッキリしましたがファイルが足りなかったので、明日ゲラを発送しに行くついでにもう1回行こうと思っています。


整理整頓を始めたらほかの部分もいろいろと気になってきて、キーボードの掃除も始めてしまいました。


拭いたりはしょっちゅうしているのですが、今回はキーを全部外して本格的にクリーニング。ひっくり返して間のゴミを取り出したりはしていたのですが、結構埃だらけでした💦(汚い写真ですみません)。




キーは水洗いして乾燥中です。土台のほうは掃除機で埃を吸ってアルカリ電解水クリーナーを含ませたティッシュや綿棒で拭いたらとってもきれいになりました。


次の出勤の仕事が始まるまで、身の回りの細かいところの掃除や整理整頓をいろいろしたいと思います。

2024年8月31日

【読了】史跡は語る 武蔵国(埼玉)編 教科書が伝えない歴史考察



「なんにもない」と県民が自虐する地、埼玉県を旅した歴史家・渡辺惣樹氏が史跡の声を伝える──濃厚歴史浪漫
日米近現代史研究家である著者の今回の考察領域は、時間軸では日本の古代から近代までとロングスパンだが、視察エリアは武蔵国こと「埼玉県」限定。そう、「なんにもない!」と県民が自虐する埼玉県の古墳、寺社、城跡、古道、碑文、地質遺産を、著者が現地で視察し、戦後教育が教えなくなったエピソードにも触れつつ歴史浪漫を解説する。エリア限定と言いつつも、ひっそり佇む寺社、道端のひとつの碑文も歴史の眼で見れば、その場にいながら日本列島各所からピースが集まり、日本国史のダイナミズムが全国規模で広がるのである。全埼玉県民必読の書。

<本書の内容>
第1章 家康の遺骸は日光にはない(川越市)
第2章 渡辺綱は鴻巣からやってきた(鴻巣市)
第3章 氷川神社は古代祭祀場だった(さいたま市)
第4章 芭蕉の旅と斎藤実盛(草加市・熊谷市) 
第5章 金錯銘鉄剣に記録された115文字(行田市)
第6章 日本武尊の東征の足跡を追う(秩父市)
第7章 古秩父湾 海辺だった秩父(秩父市・長瀞町・小鹿野町)
第8章 飯能戦争、帰化人、大東亜戦争の史跡(飯能市・入間市)
第9章 武蔵国から思う鎌倉武士の憂鬱(狭山市)
第10章 室町の関東はカオス、謀略に沈んだ太田道灌(越生町)
第11章 深谷の不思議と渋沢栄一(深谷市)
 

<本文より>
私には、旅先の現場に立つと、しゃべりたくてうずうずしている先人たちの声が聞こえる。
おれのことを、わたしのことを書いてくれという声である。
第2章で扱った渡辺綱は辞世の句を次のように詠んだ。
「世を経ても 分け越し草の ゆかりあらば あとをたつねよ むさしののはら」
先人の最高の喜びは、後世の人々にゆかりの地を訪ねてもらうことに違いないのである。
(出典:Amazon


埼玉県の史跡とそこにまつわる歴史が紹介された本です。史跡の紹介とは言いつつも、著者が歴史家の方だけに歴史の話のほうが多めでした。


「奔馬」の感想と比べたらあっさりな感想ですが(笑)、しっとり感と情趣感がにじみ出た大人の歴史旅という感じでよかったです。


歴史も良いですが、秩父(長瀞)の地形の成り立ちや江戸の地形をはじめとする地理学も盛り込まれていて、様々な角度から史跡が語られている点も今後の自分の旅の参考にもなりそうです。


学問は人生を楽しむためのものである。出世や威張るための道具ではない。地学の知識も人生を楽しむには良きツールである。(P175~6)


という言葉もいいですね。


渋沢栄一のお父さんの話のところで、私の尊敬する伊能忠敬の話もちらと出てきました。渋沢栄一のお父さんは藍染めで使う藍玉で成功した人なのですが、婿養子でしたが奥さんがとても出来た人だったようです。当時は婿養子に入ると大体奥さんが強くて大変だったようで、伊能忠敬も婿養子ですが伊能忠敬の奥さんは悪妻だったようです(笑)。


もう1つ、この本を読んで楽しかったことがありました。


源氏や平氏のことに関するお話も多かったのですがこの本を読む以前に仕事で平家物語を少し読む機会があったり、渋沢栄一のお父さんについても、少し前に書籍の校正で読んだことがありました。さらには、芭蕉の話も、先日校正をしたWeb記事で話題にのぼっていたのでかなり調べたし、大宮の氷川神社も何度か行っている好きな神社。


さらには出雲大社の話題も出たり、渡辺(渡部も含む)姓について「起源は埼玉の鴻巣」だというのも、私の父方の祖母の旧姓が「渡部(わたなべ)」でうちの周りにはたくさんある名字なので、なんだかいろいろな点がつながって教養が深まった感じがしてうれしかったです。


1つ、ん?と思ったのは、ちょっと校正的に「あれ?」と思うところがあったことです。今思い出せるだけで2つか3つ、ありました。徳間書店さんは中で校正されているのかな?こういうのも本を読んでいて勉強になりますね。



さて、昨日のブログでしばらく本は買わないでおこうと言っていたのですが、先ほど仕事で使う文具を買いに近所の本屋に行った際に、いろいろ本を見ていて1時間ぐらい滞在してしまい、1冊買ってしまいました😅



コロナ禍以降、コロナ対策のことだったりフリーランスのお仕事のことだったり給付金のことだったりについて調べるのに、それまでほとんど見ていなかった「X」がとても役に立ったのですが、それ以降朝晩お布団の中で「X」をやたら見てしまう癖がついてしまいました。


もともとはPC派なのでスマホはそれほど使わないほうだとは思うのですが、スマホを見る時間を減らしたいです。


帰ってAmazonで買ってもよかったのですが、やっぱり本屋で購入するのもいいですね。年も取ってきたし、ちょっとずつ生活にアナログを増やす(取り戻す?)ようにしていきたいなと思っています。


はて、、、仕事をしないまま16時になってしまいました。どうしよう・・・



【読了】奔馬

 今日は仕事しようと思ったけれどなんだかやる気が・・・納期に余裕があるから明日でもいいかと思ってしまっています。。。



親友・松枝清顕を看取った本多繁邦の前に、清顕と同じく脇腹に三つの黒子をもつ青年・飯沼勲が現れる。腐敗した政財界と疲弊した社会を変えんと志す勲は、右翼塾を主宰する父や塾生、恋人や財界重鎮らに翻弄され孤独を深めていく。本多の見守るなか、純粋さを求める青年は、たった一人の叛乱へひた走るのだった――。愛と裏切りが渦巻く『豊饒の海』第二巻。(出典:新潮社HP)

三島由紀夫の『豊饒の海』シリーズ二話目、「奔馬」を読み終えました。


すごかった、のひと言です。この「奔馬」の主人公の一人、飯沼勲は三島由紀夫自身のことなのかなと思ったくらい、劇的なラストでした。


大人たちの様々な思惑に翻弄される、勲の純粋透明な志。


「まだ若いからだ」「大人になれば清濁併せ呑むということが分かるだろう」「素晴らしい志だが同時に危険だ」などと大人たちに諭され、知り合う大人たち、父親の知人(と勲は思っているが過去世で親友だった)の本多、父親と母親、父の弟子の男、そして年上の愛する人に純粋だけではいられない世界を嫌というほど見せられなすりつけられる。


それを誰でもない自らの体験で思い知らされたこと、そしてそれを自分ではどうしても受け入れられないことに対する絶望・・・。そして目に輝きを失ってしまう勲・・・。


本多が清顕から託された夢日記の意味とそれが分かったとき。そして法廷で軍人下宿を営む年老いた男、北崎の証言場面。そう来るか!と痺れました。


長編小説(春の雪より長い505ページ)なのにだらける部分が少ないので(とは言え、勲が愛読する「神風連」の話は長かった)物語の世界へ没入させる力がすごい。そしてそれなのに随所に上記のような「はっ」とさせられるポイントがあり、第一話のあれか!と突然読者目線に戻させられる。臨場感と立体感のあるすごい小説だと思いました。


最後の「解説」も三島由紀夫を直接知る方のようで、この小説を書く上での様々なエピソードなどが味わい深くてすごく良かったです。


タイトル「奔馬」もいいですね。辞書には「勢いよく走る馬。また、勢いの激しいことのたとえ」とありますが、前回の「春の雪」という静かな感じのするタイトルとの対比もいいし、第一話「春の雪」の後半の清顕から第二話の勲に続く「激しさ」をよく表しています。


熱く書いてしまいましたが、私が言うまでもなく、三島由紀夫、天才ですね・・・。人気があるのがよく分かります。


ちなみに、この「【解説マップ】三島由紀夫はなぜ人気?何がすごい?代表作や思想まで考察します」の記事、おもしろかったです。偉人マップ(作家)もおもしろいです。


次は「暁の寺」。勲が最後に見た情景と次の物語がどのようにつながるのか、楽しみです。



2024年8月18日

【読了】人間・この劇的なるもの

もう1冊、難しくてなかなか読み進められなかったこちらの本も読み終えました。


「恋愛」を夢見て「自由」に戸惑い、「自意識」に悩む……。
「自分」を生きることに迷っているあなたに。若い世代必読の不朽の人間論。

人間はただ生きることを欲しているのではない。現実の生活とはべつの次元に、意識の生活があるのだ。それに関らずには、いかなる人生論も幸福論もなりたたぬ。
――胸に響く、人間の本質を捉えた言葉の数々。自由ということ、個性ということ、幸福ということ……悩ましい複雑な感情を、「劇的な人間存在」というキーワードで、解き明かす。「生」に迷える若き日に必携の不朽の人間論。解説:佐伯彰一。Amazonより)

 

「劇的」というのは、日本語でいう「ドラマティック」という意味ではなく、「劇のような」というほうの意味です。


主にシェークスピアのハムレットを題材にしながら(福田恆存はシェークスピアなどを翻訳した翻訳家でもあるので)、「自由」や「個人主義」「個性」という錯覚を痛烈に批判しています。


自然のままに生きる、自由に生きるということに生きがいや最大の価値を置いて生きる若者たちに、私たちは全体のなかで生きているのであって、完全な自由などあり得ない、あり得ないのに自分は自由を求めていると錯覚し、自由を求めて彷徨っているだけだ、と言ってのけます。


私も以前は「自由がいい」と思っていたし、大勢のグループにいるのも苦手でどちらかというと一匹狼派で群れるのが得意ではないので、特に若いころは「自由」とか「個性」とかを追い求めていた気がします。


だけど大人になるにつれ、若いときに思っていた「自由」や「個性」はたんなる夢想だったなと思うようになりました。福田恆存の言うとおり、どうやったって自分は全体のなかに生きているという現実にぶちあたるわけですから…


なので、「この全体性のなかでどういう役割を選びとり演じきるのか」というのは自分の意思で選べ、それこそが人間が欲している生きがいである、という福田恆存の言葉はすとんと腑に落ちました。


内容が難しいので全部を理解できたとは到底言えませんが、この本を読んで感じたのはそんな部分です。何回も読み直したい1冊です。


【読了】「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス

読み始めてから忙しくなり、なかなか読み進められなかったのですが、このお休みに一気読みしました。

歴史をひもとくと、古代の日本社会は多様な思想や価値観に満ちていた。
しかし、いつからか「日本は集団主義的で同調圧力が強い」と評されるようになった。
いったい、なぜ? ターニング・ポイントは?
我々の「日本人意識」は、どのように形成されてきたのか?
そもそも、我々はいつから日本人なのか?

本書では、古代から現代までの「日本人のものの考え方」のルーツを探る。
その過程で、時代ごとに影響を与えた思想を「マトリックス」で図解・整理。
日本思想史を俯瞰する「見取り図」を通じて、その構造と大きな流れを読み解いていく。

壮大な物語を読み解くナビゲーターは、駿台予備校のカリスマ世界史講師であり、YouTubeで14万人のファンがいる茂木誠氏。
世界史の視点から、日本で繰り広げられる「大いなるドラマ」を解説する。

日本人の思考様式・行動原理・アイデンティティは、どのように醸成されてきたのか?
日本人とは何か、どこへ向かうのか。
そのすべてがわかる! (Amazonより)

とてもおもしろくて読みやすかったので土日で一気に読み終えました。

「"日本人意識"がいかに形成されたか」をテーマに、古代から現代までの日本人の思想の変遷が書かれていました。

日本の歴史に世界の歴史がどう絡みそれがどのように日本人の思想を形作っていったのか、また国内のどのような状況からその思想が生まれたのか等がわかりやすくまとめられていて、思想をベースに歴史を考えると歴史の流れがより分かりやすいなと思いました。

後半の近現代の章はちょっと心理的にしんどかったです。ちょうど今終戦を迎えた夏時期だし、やはり日本が戦争にどう突き進んでいったかの話は日本人のその時代の思想が大きく影響したのだと感じました。


しかし、、、思想はやはり時代によって様々だと痛感しました。その時代の状況(環境)に応じて生まれてくるので、今当たり前だとか正しいと思っていることも時代が変わればただの「その時代の思想」なんだなとつくづく思いました。


それはともかく、フラットな目で見るといろいろな思想家が紹介されていて、その人物像なんかも知れてそれはそれでおもしろかったです。

ちょっと分厚い本ですが、歴史が好きな方にはおすすめです。

【読了】シンプルな英語

金曜日の在宅を合わせて、3日間家でのんびり過ごすことができだいぶ疲れも取れました。明日からあと数日の出勤をがんばりたいと思います。


技術英語のスペシャリストにして、ベストセラー『会話もメールも英語は3語で伝わります』の著者が、より高いレベルを目指したい方々のために、最短・最強の英語学習法を公開します。
英語力をつけるカギ、それは「主語と動詞を組み立てる力」にあります。それはなぜか。

●英文は主語Sと動詞Vが必ず含まれます。基本的に省くことはできません。
●日本語と違って主語は省けません。語順も決まっています。
●だから、スピーキングも、リスニングも、リーディングも、「動詞」がしっかりわかり、「動詞」をしっかり決めることができれば確実に上達します。
●英語はブロックごとに主語や動詞を組み立てて論理的に相手に伝えます。ストレートでローコンテクストな言葉です。
●その意味で、英文の組み立てはプログラミングに似ています。
●だからこそ、まず主語を決め、主語に続ける動詞で英文の構造を決めます→主語と動詞を組み立てる力が重要です。組み立てる力がつけば、あなたの英語は確実にレベルアップします。
●まずは上記の点を抑えた上で、動詞や組み立てを円滑にするための決まりごととして「助動詞」「時制」「態の選択」をマスターしていきます。
●組み立てを強化するアイテムとして「冠詞」「前置詞」「副詞」などを理解していきます。

この順番で英語を学んでいくとメキメキ上達します→これが英語学習法の完成形となるわけです。
英語の習熟に近道はありません。しかし、最短の学習法はあります。
シンプルでありながら、世界で通用する、恥ずかしくない英語、を本書で是非身に付けてください! (Amazonより)

Kindle Unlimitedになっていたので読んでみました。

途中まではメモを取りながら読んでいたのですが、だんだん面倒になってきて、残りはざっと読み。

技術英語の組立方のロジックが分かりやすく説明されていると思いました。

ですが、知っていて損はないけれど、この本のとおり実践しても複雑な文を読んだり書いたりする能力はアップできないだろうと思うので、あくまでも技術英語などの「誰にでも分かる英語が書きたい」という時の補助知識ぐらいに考えるといいのかなと思いました(技術翻訳に携わる方には分かりやすくていいと思います)。

個人的にはちょっと物足りない感じでした。がっつり読み書きしたい人にはあんまりおすすめではないかも…です。


2024年8月9日

【読了】豊饒の海(一) 春の雪

ともに華族に生まれた松枝清顕と綾倉聡子。互いに惹かれ合うが、自尊心の強さから清顕が聡子を遠ざけると、聡子は皇族との婚約を受け入れてしまう。若い二人の前に、燃えるような禁忌の道が拓かれ、度重なる密会の果て、ついに恐れていた事態を招来する──。
三島が己れのすべてを賭し、典雅なる宿命世界を描き尽くしたライフワークたる『豊饒の海』第一巻。


容姿端麗でプライドの高い侯爵の息子、清顕(きよあき)と2つ年上で幼馴染みの落ち目の伯爵家の娘、聡子(さとこ)の悲恋の物語。


歪んだ自尊心から自らの屈折した恋心に翻弄される清顕。2歳年上で大人びた聡子の前に出ると自分の幼さに押しつぶされそうになり、自尊心を保つために聡子に冷たい態度を取ったり、傷つけるような手紙を出す。


その手紙がもとで結果的にさらに自分のプライドを自ら傷つけてしまう。聡子に傷つけられたと怒る清顕は、皇族との婚約の話が出た聡子のことも冷たく突き放し、聡子は婚約を承諾することに。


そこから突然自分の恋心に素直になる清顕とそれを受け入れる聡子。。。


この時点で、皇族を欺いて自分の幼いころからの恋心に素直に従うことにした聡子は、さまざまなことを覚悟をしている様子が窺えます。その大人びた聡子にどうしても反発してしまっていた清顕も、前半とは打って変わって自らの恋心に素直になり突っ走るものの、最終的に待っていたのは悲しい別れと結末…


そして清顕の友人、本多の献身的な友情。


…と、恋愛と友情の話ではあるのですが、この四部作の大きなテーマは「輪廻転生」なのだとか。


この次の「奔馬」は、「春の雪」の最後のシーンから18年後、本多が38歳になったときに清顕の生まれ変わりである青年に出会う話から始まるようです。


手に取ったときはこんな分厚い本を読み切れるかなと思っていたのですが、電車の中で夢中で読みました。次の「奔馬」も明日明後日には届くようなので、来週も…といっても週末も出勤するのですが、電車の中で夢中になって読めそうです。



2024年8月4日

【令和6年・読書記録】7月に読んだ本(3冊)

ぼちぼちペースです。




漱石は読めば読むほど好きになって、先日本屋さんで仕事用の文具を買いに行ったときに見つけたこちらの本を購入。次は「夢十夜」か「行人」を読みたいと思っています。




そのほか、最近気になっているのがこの本。


ロシア語は基本の文法書を半分くらいまでやったきりなので、それを終わらせてこれが読んでみたいです。シリーズで「カラマーゾフの兄弟」もあるようです。


今日は夕方から発表会ですが、いつもより緊張感少なめな緩い感じです(自分的に)。楽しんで演奏できたらいいなと思います。


(令和6年年始からの合計27冊)

2024年8月3日

【読了】手の倫理

7月中に読み終わった1冊です。

手の倫理

人が人にさわる/ふれるとき、そこにはどんな交流が生まれるのか。
介助、子育て、教育、性愛、看取りなど、さまざまな関わりの場面で、
コミュニケーションは単なる情報伝達の領域を超えて相互的に豊かに深まる。
ときに侵襲的、一方向的な「さわる」から、意志や衝動の確認、共鳴・信頼を生み出す沃野の通路となる「ふれる」へ。
相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部へと浸透しつつ、相手との境界、自分の体の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。
目ではなく触覚が生み出す、人間同士の関係の創造的可能性を探る。(Amazonより) 


楽天ブックスで別の本を買おうと思ったときに「おすすめ」に上がってきたので買ってみた本です。あとで知りましたが、NHKの番組で取り上げられていたそうで、レビューも結構たくさんありました。


障害をもつ人と関わるようになって人のからだにさわる/ふれる経験が増えた著者が、その経験のなかでも特に視覚障害者向けのランニングの伴走での体験から「さわる/ふれる」という行為とは一体どういうことなのかに疑問を持ち、それについて深く掘り下げていく内容です。


視覚障害者向けのランニングの伴走では、小さなロープをわっかにしてその両端を2人が持って、腕の振りをシンクロ(同調)させながら横に並んで走るのだとか。


著者は、自分がアイマスクを付けて目の見える人に伴走してもらう「ブラインドラン」体験で感じた「ロープを通じた間接的なふれ合い」に衝撃を受けたそうです。


そこから「さわる」と「ふれる」のそもそもの違い、そしてとくに「ふれること」からどのように「信頼」「コミュニケーション」「共鳴」などが生まれてくるのかについて考察されています。


「ふれる」ことによる内面的な関わり合い、相手との一体感などが詳しく書かれていますが、最後に、さわる/ふれることの「不埒さ」についても語られています。そこで紹介された事例を読んで、「さわる/ふれる」というのはとてもプライベートでデリケートな行為でもあるということを改めて認識させられました。


第1章は「倫理」のお話で、かなり抽象的で難しくて挫折しそうになりましたが、2章からは具体的な話に進んでいき、とても興味深く読めました。


2024年7月21日

【読了】草枕

 

明治期の文学者、夏目漱石の初期の中編小説。初出は「新小説」[1906(明治39)年]。「智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」との書き出しは有名。三十歳の画家の主人公が文明を嫌って東京から山中の温泉宿(熊本小天温泉)を訪れ、その宿の美しい娘、那美と出会う。那美の画を描くことをめぐって展開するストーリーに沿って、俗塵を離れた心持ちになれる詩こそ真の芸術だという文学観と「非人情」の美学が展開される。低徊趣味や俳句趣味の色濃い作品。(アマゾンHPより)

「吾輩は猫である」「坊っちゃん」に続く、夏目漱石の初期の作品。


物語性のあるお話というよりは、漱石の芸術観、人生観みたいなものを画工(えかき)である主人公に語らせた小説とも随筆とも言い難い、でもただひたすらに文章が美しい、不思議な作品でした。


正岡子規も認めるほどに俳句や漢詩の才能にも溢れていた夏目漱石の文章は、どこかリズム感が感じられ、息継ぎも自然にできるような呼吸感のある、旋律性をもった文章だなといつも読みながら感じます。


以下、解説に掲載されていた漱石の言葉。


「『草枕』は、この世間普通にいう小説とはまったく反対の意味で書いたのである。ただ一種の感じ――美しい感じが読者の頭に残りさえすればよい。……さればこそ、プロットもなければ、事件の発展もない」


漱石の狙いどおり、美しさがとても頭に残る、絵画のようでもあり音楽のようでもある素敵な作品でした。


私が読んだのは祖父の文学全集の本でしたが、注釈や解説がとても詳しくいろいろ勉強になりました。昔の本なので字など読みにくいですがだんだん慣れてきました。昔っぽいフォントを読み続けていたり紙をめくったりしていると昭和にトリップした感じになれます(笑)。




2024年7月19日

【読了】漱石の思い出

 NHKのドラマ「夏目漱石の妻」で存在を知ったこの本をようやく読み終えました。



名作「坊ちゃん」に描かれる松山でのいろいろな出来事、夏目家の親戚のこと、熊本での婚礼の様子から微に入り細を穿って語られる文豪・夏目漱石の日常生活。お見合いで出会ってから死別するまでを共に過した鏡子夫人なければ、垣間見ることのできなかった人間・漱石の赤裸々な姿を浮き彫りにする。鏡子が漱石と生活を共にした二十年間、一日も欠かさず漱石が狂気の沙汰を演じたわけではない。周期的に訪れた狂気の時のほうが遥かに短いのである。しかも自分は小説家だから、常軌を逸しても許されるのだとか、ものを書けないイライラを家族にぶつけてもよいのだという傲慢さや身勝手さを、漱石という人は微塵も有していない。(解説・半藤未利子より)(アマゾンHPより)

460ページもあるなかなか分厚い本でしたが、思った以上におもしろくて結構あっという間に読み終えることができました。


上の半藤未利子さん(夏目漱石のお孫さんでジャーナリストで作家の半藤一利さんの奥様)の解説のとおり、夏目漱石は神経衰弱の病からくる妄想癖や癇癪、暴力がなければおおらかであまり小さなことを気にしたりしない、それどころかユーモアがあって心あたたかい楽しい人だったのだなぁというのが読んでいてよく分かりました。とにかく漱石のもとに集まってくる人の数が半端ないのも印象的でした。


それでも怖かったときは想像を絶する怖さだったらしく、とくに上の2人のお子さんは漱石の神経衰弱がとても酷かったころにまだ小さかったため、優しい漱石のほうが圧倒的に多かったのにそのころの怖い漱石像が骨身にまでしみていて最後まで慣れ親しむことができなかったそうです。


「いろんな男の人をみてきたけど、あたしゃお父様が一番いいねぇ」


結局のところ、奥様である夏目鏡子さんがこの本(実際はインタビュー形式だったものを娘婿である松岡譲さんがまとめたもの)で一番伝えたかったことは、このひと言だったんだろうなと思いました。


ちなみにこの本を出そうと思ったきっかけは、ラフカディオ・ハーンの奥様である小泉セツさん(NHKの朝ドラ化が決まったそう!)がハーンの思い出を記されたこと(おそらく先日読んだ「日本の面影II」に収録されている「思い出の記」)だったそう。


漱石はハーンの後に教鞭を執ってほしいと頼まれたのを「自分には無理だ」と一度は断っています。


同年代に生きた2人の全く別々の人物やその家族の様子も窺えたり比較できたりして、なかなか興味深いつながりを感じました。


結構前から夏目漱石の「草枕」をちょこちょこと読んでいて、こちらも明日中には読み終えそうです。