次はこの本。
内容もさることながら、文章がとても読みやすかったのが印象的でした。たぶん句読点の置き場所が、私の息継ぎのリズムと合っていたのだと思います。
その上で、とてもシンプルで明瞭な文だったので、私もこんな文が書けたらなと思いました。(文章を書きたいわけではなく、校正の指摘出しの説明を私はいつも長々書いてしまうので、もっとスパッとわかりやすく書きたいのです)
基本的には、9世紀から13世紀にかけて存在した、東スラブ人国家「ルーシ」から始まる、ロシア・ウクライナおよび周辺国の歴史、そしてそこに密接に関わるキリスト教の変遷について書かれたものです。
私たちが学生のころに習った様々なカタカナ(人名・国名・文化名?などなど)とは全く違う、新たに見るカタカナが止めどなしに出てくるので少し戸惑いそうにもなりますが、とにかく読み進めてOK。それでも大体流れが分かりました。
読み終えた後に巻末に年表があるのに気付いたので、もし読まれるならこの年表を見ながら読むのがおすすめです(Kindle Unlimitedで読めます)。
学生時代にはほとんど西洋の歴史ばっかり習うので、ほかの地域がどんな様子だったのかを知る機会はなかなかないですが、あの広大なロシアだって未開の地だったわけではなく、早くからいろいろな文明を経て今があるということを実感しました。
それとともに、内容が膨大になってしまうとはいえ、なぜ少しでも学生時代の世界史でロシアの歴史に触れることがないのかと思います。
少しはあるといっても、レーニンやスターリンの頃のことぐらいですし。そこはやっぱり偏りがあるなという思いは否めません。
それはともかく、著者の方(お名前から女性の方かと思ったら、清美と書いてキヨハルさんと読む男性の研究者の方でした)が、国の歴史のベースとも言えるキリスト教について、「ロシアのキリスト教と西欧のキリスト教は違う宗教と考えたほうがよい」と前書きに書かれていたように、本当に全然流れが違うなと思いました。
その大きな違いがあることが軽んじられているとも書かれていましたが、それがロシアとウクライナの戦争が起きた原因について見誤ってしまう一因でもあるようです。
ロシアが大国になれたのは、西欧文化を受け入れてくれたウクライナやベラルーシのおかげであり、ロシアを捨てて西欧に走ろうとするウクライナにロシアが執着することも歴史的必然だということが、歴史を知ることでわかったように思います。
ただ、歴史的流れを見るとロシアは西欧に近づく時期と離れる時期を繰り返しており、ソ連崩壊後はこれまでになく西欧に近づいた時期であるということを考えると、今度は離れる時期に転換したのだろうと、あとがきで締めくくられていました。
私は、私たちが人間である限りは戦争をなくすことはできないのかなと思っています。それでもやっぱり起きた戦争は1日でも早く終わってほしいです。
ちなみに個人的には、この本を読んでドストエフスキーの背景などもより分かりやすくなったと思います。また次のドストエフスキーの本を読むのが楽しみです。
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