人間とは何か、人生の価値や豊かさについて考えたかったんですよね。作品の登場人物たちはそれぞれ悩みを抱えています。その人間の内面を、ドストエフスキーはそのまま暴露するのがうまい。ドストエフスキーを通して世界を見れば、苦しいのは僕だけじゃないと思えるんです。漱石は、(中略)漱石を読むことで、人間の複雑さ、罪、孤独や葛藤について真面目に考えることができる。
こちらのお話も共感しました。
漱石の文章は、とても美しくて、芸術的だなと思います。それに、それぞれの作品の中で<哀れさ>が色々な角度で書かれていて、それを見つけるのも楽しいです。
私が夏目漱石が好きな理由のもう1つは、上で書かれているような<哀れさ>があっても、それでも日々は淡々と続いていくということが感じられるからです。そんなに劇的ではなく、でも小さな出来事や心の機微、物事の繊細さに生活感というかリアリティがあるなと、漱石の小説を読むたびに思います。個人的には、劇的な人生よりも素朴な人生やそういう人生を送る人々に心惹かれるからかも・・・。
この方のほかにとっても共感したのが、高校卒業後にニューヨークに留学した経験をお持ちのコピーライターをしている女性の方のお話。
「日本語力を落とさないために読書をした」のだそう。そして当時の先生から「英語の語彙力が日本語を超えちゃうと、自分の気持ちを日本語で表現しづらくなるよと言われて。それで日本語のレベルも上げるために、本を読み始めました」とありました。
このお話はすごくわかります。私の英語の語彙力が日本語を超えているとは思えませんが、それでも若い頃に英語環境にどっぷり身を置いたメリットもあればデメリットもあって、このお話は私が実感しているデメリットの部分だったからです。
校正の仕事を始めたきっかけも、できるだけ多くの日本語に触れて日本語力を少しでも回復させたいという思いがあったからだし、文章や思考力の本を多く読んだりしているのも、特に自分の表現したいことを"端的に"書くとなったときに、正直、今でも英文のほうが思い浮かんだりするんです。それは大学のライティングのクラス(留学生のクラスではなくアメリカ人が普通に履修するクラス)で「書く」ということをみっちりしごかれたからだと思います。日本語で書くと、うまくまとめられなくてどうしても冗長的にしか書けません(涙)。
私は留学する前にこのことを知らなくて自分が体験してみて気付いたので、留学する前にそれを教えてくれた先生がいらっしゃったことは、彼女にとってその後のコピーライターという道に進む良いきっかけにもなったのではないかなとも思いました。
ちなみにその方が「自分を形成した特別な3冊」の1冊に紹介されていたのが、私の中でも好きな本上位になっている「日々是好日」。
私もこの本が好きすぎて、付箋もたくさん貼ってあるし常に机の上に置いてたまに手に取ってランダムに読み直しています。
少し前に森下さんのインタビュー動画も上がっていて、こちらもとっても良かったです。
ほぼ日のHPで「授業」として配信されているものの一部のようで、1ヵ月無料でお試しできるので登録したいなと思ってます(まだやってない)。
話は戻り、この方が紹介されていた「めんどくさがりなきものための文章教室」という本も気になります。
お散歩がてら近くの本屋さんにあるかな~と思って行ってみたのですが、さすがになかった(そして別の本を買ってしまった)。
長々と書いてしまいましたが、とっても楽しめた本でした。
今日本屋で買ってきた本などの話もありますが、長くなったので次のブログにて・・・。


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