2025年1月10日

【読了】心と体がラクになる読書セラピー(Kindle Unlimited)

もう少し読書シリーズ続きます。


イギリス政府公認
心を整え、力をくれる新しい読書法のすすめ

本に癒されたり励まされたりした経験、ありませんか?
実はそれも「読書セラピー」なんです。
イギリスでは政府公認だったり、イスラエルでは読書セラピストが国家資格になっている等、世界中で広がりを見せている「読書セラピー」。
マンガ、絵本、写真集、実用書、自己啓発書、小説……どんな本でもOK!
娯楽や自己投資ではなく、「自分の体や心のために」本を読んでみませんか?
ぎっくり腰には、『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル
人間関係がつらいときには、『まるまるの毬』西條奈加
時間が足りないと感じたら、『パパラギ』エーリッヒ・ショイルマン
本の紹介だけでなく、本の選び方や読み方についても説明しています。
自分のために、自分で本を処方できたら、こんなに強いことはないと思いませんか?
本ってすごいんです!
「読書」がこれからのあなたの人生の支えとなりますように。
目次
第1部 読書セラピー《理論編》

1 読書セラピーって何?
2 読書セラピーはどんなふうに行われているの?
3 読書セラピーお国事情
4 読書セラピーでできること
5 もっと読書セラピーを知りたいあなたへ
第2部 読書セラピー《実践編》
6 何を読もう? 本の選び方
7 どうやって読もう? 本の読み方

8 こんなときには、こんな本! おすすめ本ブックガイド

Amazon HPより) 

 

前半は専門的な内容の入門的な情報なので少し眠くなるかもしれません。


私は大学で音楽療法専攻だったのですが、この本にも書かれているように音楽療法や芸術療法などと読書療法は親和性があるとのお話で、とても勉強になりました。


今まで全く思いも付かなかったけれど、確かに読書はセラピーになる要素がたくさんあるなと改めて思いました。


だけど、それと同時に音楽や芸術と違い「言語」が介在するものなので(音楽だと歌には歌詞がありそれをセラピーに生かす方法も学びましたが、読書とは比重が違うと思います)、音楽療法や芸術療法よりも危険性を孕んでいるなというのも納得しました。


日本読書療法学会を立ち上げた著者が読書セラピストの資格などを作らなかったのは、資格取得目的になりやすいこと、読書セラピーについて知れば知るほど、相当なトレーニングを積まなければならず安易にできる療法ではないと思うようになったからだそうです。


とは言え、著者の方も欝病のときに本を読んで救われたり多くの方の軽い精神症状が回復している実例も多いそう。また、刑務所や少年院では特に大きな成果を上げているようです。それを日本で最初に実践したのが吉田松陰というエピソードもなるほど~と思いました。


また、著者の方の、小さい頃から思春期にかけて中南米で危険と隣り合わせの人生を送りすごく大変な思いをしてこられたというエピソードが個人的にはすごく心に残りました。


様々な人種や外見が入り交じるメキシコで生まれ育ち、その後日本に帰ってメキシコとの違いに圧倒されいじめられ、それでも自分を変えてようやく日本に慣れてきたころに、今度はコロンビアへ。かなり危険な思いもされてようやく日本に帰れるかと思ったら今度の赴任(おそらくお父様の)はベネズエラ。


中学生になるといよいよ精神的に不安定になってきて、中学3年生で日本にいる祖父母のもとで暮らせるようになったのも束の間、帰国子女の多い高校に進学するとほとんどが英語圏からの帰国子女。ラテンアメリカからの帰国子女はほんの数人しかおらず、また受験に有利なのは英語圏からの帰国子女でスペイン語圏はつぶしが効かず、どんどん「なんで自分は……」という思考に陥ってしまう。


そこで今度は「東大に入りさえすれば人生が変わる!」と思い至って1年浪人して念願の東大合格。「これで人生勝った!」と思ったら「東大に入りさえすればすべてはうまくいく」という思いがガラガラと崩れ去ってさらに落ち込むという……


それ以降もお話は続くのですが、思ったのは、やはり幼少期に精神が安定していることというのはその後の人生においてとっても大事なことなんだなということでした。それを滔々と語れるほど子どもの発達についての知識はありませんが、、、



長々と書いてしまいましたが、最後のブックガイドがとても良かったです。知らない小説がたくさん紹介されていて、読んでみたいなと思う本がたくさんあってメモしました。


ぎっくり腰にフランクルの「夜と霧」もびっくりですよね(笑)。一応ぎっくり腰に読書が効く理由も書かれてはありましたが、今度自分がぎっくり腰になったらどの本がいいか実験してみようと思いました(笑)。


(令和7年年始からの合計6冊)

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