2024年9月9日

【読了】地上に星座をつくる

友人から借りた本を読了しました。



北極海でシロクマと出会い、沖縄で漂着クジラの亡骸に手を合わせ、シベリアで流氷の誕生を見つめ、ユーコン川をカヌーで下りアラスカへ。富士山に海抜0メートルから登り、知床でヒグマと一夜を過ごし、ペルー、チベット、パリ、サハリン、ベトナム、カナダ、オーストラリア、能登、国東、白老、鹿児島、宮古島。カメラを携え未知の世界と出会い続ける7年間の旅の軌跡。 
かけがえのない日々の経験が、まだ見ぬ新しい星座を次々に浮かび上がらせてくれることを信じて、 ただ歩き続けていくだけだ。ぼくは未だ、旅の途上にいる。――あとがきより (Amazonより)


この本のとあるエピソードに私の知り合いが出てくるのですが、私はまだ読んだことがありませんでした。


それを友人に言ったら、著者の石川さんの写真や文章のファンでこの本を持っているというので貸してくれました。


著者の石川さんは高校生のときからインドやベトナムなど、さまざまなところへ旅をされてきた写真家の方です。


この本でも、さまざまなところへ赴いて写真を撮ったりたくさんの経験をしてきたエピソードが淡々とした語りで綴られていました。


一度石川さんのインスタライブを聴いたことがあるのですが、この本の語り口のままの素朴で泰然自若とした雰囲気をお持ちの方でした。


どこにこんなにたくさんの土地へ旅し過酷な登山や経験をするパワーが秘められているのだろうと思うくらいでしたが、きっと静かな青い炎が石川さんの内側にはメラメラと燃えているのだなと思いました。


「新潮」に掲載されたエッセイをまとめた本のようで、1つ1つのエピソードの長さがちょうどよくテンポよく読めます。


ちなみに私の知り合いが出てくるエピソードでは、言葉でこんなふうに適確に説明できるなんてすごいなと思うくらい、彼の雰囲気そのままが描写されていて驚きでした。


過酷な経験が綴られた文章も多かったのに、全体的になんだかほんわかした読了感で爽やさのある本でした。

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